クリニックを開業する際、内装工事費は開業に必要な資金の中でも大きな割合を占める項目です。
内装工事にかかる費用の相場を知らなければ、開業の計画を建てるのが難しくなります。
この記事では、クリニックの内装費用について以下の項目を解説しています。
- クリニックの内装工事にかかる費用の内訳
- クリニックの内装工事を安くするためのポイント
クリニックの内装工事における費用相場と安くするポイントを理解して、開業への準備を進めましょう。
クリニックの内装工事にかかる費用は安いのか?内訳を解説
クリニックの内装工事にかかる費用の相場は、1坪あたり40万円以上です。
30坪の内装工事では1,200万円ほどの費用がかかり、内訳は以下のとおりです。
- 建具と軽鉄ボード工事 270万円
- 家具と仕上げ工事 340万円
- 空調や電気の設備工事 450万円
その他諸経費として、10~20%ほどの費用がかかります。
それぞれの工事費について、詳しく解説していきます。
建具と軽量鉄骨・ボード工事
30坪の内装工事にかかる建具と軽量鉄骨・ボード工事の費用は以下のとおりです。
- 建具工事 150万円
- 軽量鉄骨・ボード工事 120万円
建具工事は木製や金属製の建具を取り付ける工事です。
ドアやガラス・サッシなどが建具工事に該当します。
軽量鉄骨とは間仕切り壁や天井の下地材として使われています。
軽量鉄骨を下地材として組み、その上に石こうボードを張って間仕切り壁や天井の下地を作ります。
家具と仕上げ工事
30坪の内装工事にかかる家具と仕上げ工事の費用は以下のとおりです。
- 家具工事 200万円
- 内装仕上げ工事 140万円
内装仕上げ工事は、壁・床・天井の最終仕上げとなる工事です。
軽量鉄骨・ボード工事などで作った下地に、塗装やクロスで仕上げます。
床はビニルタイルやタイルカーペットなどで仕上げることが多いです。
空調や電気などの設備工事
30坪の内装工事にかかる空調や電気の設備工事費用は以下のとおりです。
- 空調設備工事 140万円
- 電気設備工事 140万円
- 給排水設備工事 90万円
- 防災設備工事 80万円
クリニックでは電気設備が多いので、電気設備の工事費が高くなる傾向があります。
LEDの照明設備を導入すれば初期費用は割高ですが、ランニングコストを削減できます。
クリニックの内装工事を安くするためのポイント
クリニックの内装工事を安くするためのポイントは4つあります。
- 居抜き物件を選ぶ
- 相見積もりで業者を選ぶ
- 設計と施工を同一の業者にしてもらう
- 内装材のグレードを下げる
1つずつ解説していきます。
居抜き物件を選ぶ
居抜き物件を選ぶことで、内装工事の費用を安くできます。
居抜き物件とは、内装・家具や設備をそのままの状態で売買される物件のことです。
キレイな場所はそのままで、気になる部分だけリフォームすることが可能です。
全面工事をしなくてもいいことが、居抜き物件の大きなメリットです。
相見積もりで業者を選ぶ
相見積もりをすることで、業者ごとに工事費用の比較ができます。
相見積もりとは、複数の業者に対して同条件で見積もりをしてもらうことです。
工期など費用以外の条件も比較できるので、クリニックの内装工事に慣れた業者を選定できます。
設計と施工を同一の業者にしてもらう
内装のリフォームは規模の小さな工事で、工事費に対する設計費の割合が高くなります。
このような場合は、設計施工を同一業者に一括発注する方がコストを抑えられます。
また、設計施工を一括発注することで、打ち合わせにかかる手間を減らせます。
内装材のグレードを下げる
内装材のグレードを下げることで、工事の費用を抑えられます。
材料のグレードを下げても、デザイン性や機能性が大きく損なわれる訳ではありません。
ご自身の予算に合ったグレードの材料を選びましょう。
また、特注品は既製品に比べると、かなり高価な材料です。
特に強いこだわりがない場合は、特注品は避けましょう。
まとめ:クリニックの内装工事を安くするには業者選びが大事
内装工事にかかる金額の多くは、施工費や諸経費などの人件費です。
相見積もりや設計施工を同じ業者に発注することで、人件費の節約ができます。
優良業者を選定して、安く質の高い内装工事をしてもらいましょう。