和室の上手な使い方 鹿児島 

こんにちは、成竹正光です。

今回は、和室についてお話しさせていただきます。

みなさんの家には、和室がありますか?
「長年住んでいる昔ながらの家で、和室をお年寄りが使っている」とか、
「少し前に新築して、いちおう和室も作ったけれど、あまり使っていない」とか、
「自分のライフスタイルでは和室はいらないと思ったけれど、年を重ねたら
和室のような落ちついた空間でくつろぐのもいいと思う」など
それぞれの住宅によって、和室の有無や使い方はいろいろのようです。

和室というと、昔のホームドラマに出てくるような
畳と襖(ふすま)があって、壁や天井がちょっと地味で、全体的に暗い部屋……
なんて思っていませんか。
いまどきの和室は”和風モダン”なんて言われるほど、おしゃれで明るいお部屋なのです。

ご家族がにぎやかに集うスペースが、リビングだとしたら、
和室は少し落ちついて、本を読んだりお茶を飲んだりできる、くつろぎのスペース。
精神的にのんびりできて、季節の変化を楽しむ、日本人ならではのお部屋です。
そんな気持ちになれる部屋なら、和洋折衷でも多国籍風でもいいのです。

では、具体的にご提案していきましょう。
今ある和室を明るくリフレッシュする場合でも、
洋室から落ちついた和風にリフォームする場合でも、
同じように参考になると思います。

まず、床から。一般的に畳を使いますが、
もしも和洋折衷の明るい感じの和室にしたいと思うなら、
最近増えている「縁のない正方形の畳」などデザイン性の高いものにすると、
落ちついた雰囲気でありながら、おしゃれな部屋になります。
昔ながらの畳でも、「縁をモダンな柄や和色の無地」にすると、
個性的な和室になりますよ。
なお、畳をリフレッシュするには、3種類の方法があります。
・畳床も畳表も畳縁もすべて新しくする「新畳」。
・畳床をそのまま使用し、今の畳表と畳縁を新しくする「表替え」。
・今の畳表をはずし、畳床を裏返して、畳表と畳縁を新しくする「裏返し」。

畳の縁の柄や色を選ぶとき、「襖や壁のデザインや色とトータルで考える」と
部屋全体がまとまります。
例えば、シンプルだけど明るい部屋にしたいと思ったら、
トキのピンクの羽のような鴇色 (ときいろ)や、赤オレンジ系の弁柄色(べんがらいろ)
熟した柿の実の柿色(かきいろ)などをポイントカラーとして
畳の縁や襖に使うといいでしょう。
逆に、シックな落ちついた部屋にしたければ、
真っ黒より少し灰色の墨色(すみいろ)、縁起も良い紺色の褐色(勝色・かちいろ)などを
ベージュ色やクリーム色と合わせて使うといいでしょう。
イメージとしては、着物のコーディネートをお手本に考えるといいかもしれません。

そもそも、襖や障子といった和室ならではのインテリアを、
シックな木製のドアや、和紙を使ったブラインドなどにする方法もあります。
障子や襖は引き戸になるので、どうしても半分しか開くことができません。
ブラインドやロールカーテンにすれば、窓全面から明かりを取りこむことができ
庭などの景色も見やすくなります。
逆に、隣家や道路に接近していてあまり開けられない窓に
幾何学的なデザインの障子をはめてしまえば、
間接照明のような優しい光がさす、おしゃれなスペースになります。

最後に、壁や天井のような広い場所についてですが、
ここまでくれば部屋全体のイメージが具体的に浮かんできたのではないでしょうか。
明るく温かい感じの和室なら、和紙のような雰囲気のクロス張りの壁や
木目調の天井などいかがでしょうか。
シックで落ちついた和室なら、漆喰の壁(あるいは漆喰調の壁紙)に
正方形でデザインされたハイセンスな天井などいかがでしょうか。

こうして紹介すると、みなさんもだんだん、考えるのが楽しくなってきませんか。
自分がその和室でどんな風に過ごしたいか……
一人でゆっくりしたか、夫婦で季節を感じながらコミュニケーションをとりたいか、
お友達とおいしいお茶を飲んでおしゃべりしたいか、
暮らしをイメージすると、自然にステキな和室が作れると思います。
どうぞ、心が豊かになれる和室生活をお過ごしください。

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