こんにちは、成竹です。
11月になり、いよいよ寒さがつのってきました。
そして、日の暮れるのが早くて、すぐ暗くなってしまいます。
「わが家はあまり日がささないから寒いし暗い」とお困りの方はいませんか。
南向きに大きな窓を作って、たっぷり太陽の光と熱を取りこめばいいのですが、
実際は、隣家との間が狭かったり、部屋が北向きだったりすると、難しいですよね。
今回は、住宅の明かり取り(採光)についてお話しします。
住宅の採光については、建築基準法で「居室に一定の割合で開口部を設ける」
と定められています。ちなみに、「居室」とは常時生活する部屋のことで、
トイレ・浴室・洗面所・納戸・玄関・廊下・階段などはのぞきます。
「開口部」とは窓などのことですが、ここでいう採光は太陽光ではなく天空光のことで
直射日光が当たらなくても条件を満たせば有効で、北向きの部屋でもクリアとなります。
でも、実際に暮らしていると、居室以外の階段や廊下や玄関が暗いのは気になりますよね。
昼でも電気が必要よりも、何か工夫をして自然の明かりを取りこみたいと思います。
こんなときは、次のような方法があります。
◎天窓(トップライト)
狭い場所や窓が作れないところには、天井からの光を取り入れる天窓はいかがでしょう。
天窓は、面積が小さくても通常の3倍ほどの明るさが得られます。
お隣さんに近い部屋や、北側の屋根にもおすすめです。
ただし、夏の厳しい直射日光を考慮して角度や場所を工夫したり、
外気の暑さや寒さが影響しないように、断熱性の高いガラスを使ったりします。
もちろん、雨もりしては大変ですから、防水処理をしっかりして、
場合によっては、開口しない「はめ殺しのガラス天窓」でも充分です。
また、高いところは掃除が大変なので、汚れがあまり付かない素材や作りがよいでしょう。
◎高窓(ハイサイドライト)
ハイサイドとは「高い位置」のことで、小さな窓でも上部に作ると
室内にたくさんの明かりを取りこむことができるようになります。
日の当たりにくい1階の部屋に高窓を作ると、同じ面積の窓よりも明るくなります。
真夏は太陽が頭の上から当たり、真冬は斜めからさすことを考えると、
夏に直射日光を防ぎ、冬に太陽光を取りこめるのも魅力です。
狭い場所に小さな窓しか作れないとき、高さを工夫するだけで
光の入り方が全然ちがってきますよ。階段などに設置するのはいかがでしょう。
◎ガラスブロック
すりガラスのようなブロックによって作る、明かり取りです。
屋外から家の中は見えないのに、室内にはしっかり明かりが入るちょっと不思議な壁です。
おしゃれでカッコイイので、玄関などに使うと明るく高級感が出ます。
◎鏡
大きな鏡による反射光も、見逃せないアイテムです。
空間も広く感じるし、廊下や玄関に使えば身支度のチェックもできて、一石二鳥です。
それぞれの特性を生かしながら、あなたの好みやコストなどを考えてご相談ください。
具体的にあなたの家にあわせて、ご提案させていただきます。
また、リフォームではなく新築を考えるとき、可能な範囲で間取りを工夫して
サンルームやルーフバルコニー、吹き抜け、中庭、光庭(ライトコート)などを作り
1階にも明るい光が入って、空間の広がりを感じる家づくりもあります。
さらに、都市部に3階建ての家を作る場合は、日当たりの良い2階を居間や食堂にして、
1階を暗くて静かな寝室にしたり浴室ゾーンにする、という方法もあります。
明るく暖かい日ざしを感じながら家族が集う、豊かな暮らしの家づくりを応援いたします。