今回はリフォームのなかでも注文の多い、トイレについてお話しします。
トイレやキッチンなどの水回りは、年月が経つと汚れが目立ち、
機能も古くなってしまい、使い勝手が悪くなりますね。
トイレもここ10年ほどで、汚れが付きにくいものや節水タイプ、オート便座など
さまざまな種類が作られています。
それぞれの家庭にあったトイレを設置して、気持ちよく使いたいですね。
トイレの使い勝手は、便器の機能以外にもさまざまなポイントがあります。
例えば高齢者がいれば、トイレ室内に入りやすく、移動しやすいことが大切です。
とくに男性の場合は、大と小では体の向きを変える必要があります。
便器のサイズばかりに気を取られず、トイレ室内のスペースについても
必要に応じて拡張する検討をしましょう。
また、トイレ室内のスペースと便器のサイズのバランスが悪いと
掃除をするのも大変になります。
奥の床や壁に手を伸ばしにくく、しっかり汚れを落とせない
(ふきとれない)おそれもあります。
逆に、トイレ室内が広すぎてトイレットペーパーの収納場所が遠い場合は、
交換したいとき便座に座ったままでは手が届かない、なんてことも。
さらに、足元の段差(敷居)もない方が安全です。
足元が危うい高齢者はもちろん、子どもや若者でも
夜や朝など体がしっかり起きていないときや酔ったときなどに
段差でバランスを崩したり、つまずいて転ぶ原因になります。
トイレの安全を考えると、手すりも用意できると安心です。
ただ、広くないトイレの場合は、手すりがかえって邪魔になってしまうので
上げ下げして折りたためたるタイプ(跳ね上げ式)などを利用するとよいです。
そして、案外見落としがちなのが、トイレのドア前のスペースです。
ここが狭いと、若いうちは体の位置を変えながら出入りできても、
年を重ねて体の機能が衰えたとき出入りが難しくなります。
理想的なのは、車いすでも利用できる広さを確保することです。
ほかにも、最近は温水洗浄便座用の電源はもちろん
トイレ内の暖房用などにも電源が必要です。
複数個のコンセントを用意しましょう。
今回は、家族が使いやすいトイレリフォームのポイントを紹介しましたが
次回は、来客が気持ちよく使えるトイレについて考えてみます。