今回は、玄関のリフォームについてお話しします。
玄関は住まいの顔であり、
来訪者にとって第一印象になる場所でもあります。
「古くなって汚れてきた」とか、「狭くて物があふれている」
「暗くてジメジメしている」なんてことはありませんか。
家族みんなが気持ちよく使えて、
“あなたの家”らしい玄関について考えてみましょう。
玄関のドアのタイプ
玄関扉には、「引き戸タイプ」と「ドアタイプ」があります。
引き戸には、1枚の扉を左右どちらかに引く「片引き戸」
2枚の扉が1本のレールに乗って、真ん中から両方に開ける
「両引き戸(引き分け戸)」2枚の扉が2本のレールに乗って、
左右の端から片側に引く「引き違い戸」があります。
和風の家の場合は、このいずれかの「引き戸」にすることが
多いでしょう。
引き戸は玄関ポーチがなくても設置でき、
ストッパーを置かなくても自在な幅に開けておけます。
ですから、両手で物を運んだり、車いすやベビーカーなどの出入りに便利です。
ドアには、1枚のドアを外側に開く「片開き」
同じサイズの2枚のドアを、真ん中から開く「両開き戸」
大小の幅の2枚ドアで、通常は大きいドアを開け閉めする
「親子ドア」があります。
親子ドアは、小さいドアもロックを外せば開くので、大きな物でも出し入れできます。
ドアタイプは狭い場所でも設置できるので、
多くの家で使われています。
玄関ドアの材質
材質は大きく分けて、「金属製」と「木製」の2種類です。
金属扉には、耐久性や耐候性に優れた「アルミ」
ビルの扉などに利用される堅牢な「コート鋼板」
腐食性に強く光沢感の有無が選べる「ステンレス」
などがあります。
木製扉は、無垢材の持つ温もりや柔らかさを感じることができます。
最近は、乾燥処理やウレタン塗装などにより、耐水性・耐火性も上がっています。
ドアの丁番(蝶番=ちょうつがい)や取っ手などの金物も、印象を決めるポイントです。
ドアの取っ手は、大きくてつかみやすく、デザイン性の高い
「バーハンドル」しっかり握れなくても押し下げることで開閉できる「レバーハンドル」などがあります。
扉全体のデザインはさまざまですが、最近は
装飾をおさえたシンプルで、明るいカラーのものが増えています。
ただ、外観がシンプルな家の場合は、
アクセントになるような、個性的なデザインやカラーの玄関扉もおすすめです。
気をつけたいのが、リフォームの場合
「リフレッシュして今までとまったく違う雰囲気の玄関にしたい」
と思って選んだら、
「外壁とバランスが合わない」とか、「家全体の雰囲気から玄関だけがういてしまった」
などの失敗です。
今どきのデザインの扉でも、色や素材の選び方を工夫して
家全体との調和をはかるようにしましょう。
「扉のカタログを見るだけではよくわからない」という場合は、
家の写真を撮ってそこに扉見本を置きながら比べると、雰囲気がつかみやすくなります。
玄関の暗さが気になる家は、扉にガラス部分がデザインされているものを選ぶと太陽の自然光が玄関内に入り明るくなります。
また、風の取り込み口(開閉式)の付いたものを選べば、
玄関を閉めたまま空気の入れ換えができて、湿気を追い払うことができます。
そして、どんな玄関扉を選ぶにしても、防犯対策は欠かせません。
ワンドア・ツーロックが基本です。
今回は「玄関扉」について紹介しましたが、次は玄関の内側、
ホールや収納について考えてみたいと思います。