こんにちは、成竹正光です。
前回に続き、照明の効果的な設置方法についてご紹介いたします。
キッチン・ダイニング・トイレ・洗面所といった水回りをリフォームするとき、
いっしょに照明についても検討してみましょう。
キッチンは料理をする場所ですから、安全に食材を切ったり火を使ったりできるよう
明かりにはいろいろ気をつけたいです。とくに、細かい作業をするために
シンクを照らす「流し元灯」と、作業台を照らす「手元灯」が大切です。
これらの照明器具を選ぶときのポイントは、
手元に影を作らないよう「広がりのある光」を選ぶことと、
食品の鮮度を見分けられるように「白い光」を選ぶことです。
また、指先がぬれていたり、肉や魚などの生ものをあつかったりするので
スイッチに触れずに操作できる「センサー付き」も便利です。
キッチンでは、食材を切るときに切れ端が床に落ちたり、
炒め物の油が飛び散ったりするので、部屋の隅も明るく照らすことが大切です。
天井の照明は、昼白色の清潔感あるライトにしましょう。
また、油や煙で照明器具も汚れやすいので、簡単に掃除ができるように
凹凸の少ないカバー付きにすると、お手入れが楽になります。
キッチンの照明器具を検討するとき、ついでにコンセントについてもチェックしましょう。
最近は調理用の電気製品が増えて、コンセントが足りなくなっている家庭が多いです。
調理器具は使用する電気量が大きい物もあるので、複数口のタップから電源をとっていると、
思わぬ事故や出火の可能性がありとても危険です。
リフォームの機会に、コンセントの必要な場所と数を確認しましょう。
次は、ダイニングの照明についてです。
食事を楽しむ場所ですから、テーブルに並んだ食事がおいしく見えることが大切です。
専門的な言葉で「演色性の良い明かり」といいますが、
自然光の下で見たままの色合いや彩色になるライトが望ましいです。
天井に直付けするシーリングライトは、ダイニングルーム全体を明るくすることができます。
平らでシンプルなものだと、天井がスッキリして広く感じます。
少し凝ったデザインの立体感あるものだと、ニュアンスのあるオシャレな感じになります。
天井からつり下げるペンダントライトは、テーブル面に光が集中して
家族団らんの雰囲気が高まります。ただ、テーブルとの距離が近く、関係性が強くなるので、
テーブルのサイズや質感とよく合わせて照明器具を選びましょう。
さて、トイレの照明について。一般的に電球色を使う家庭が多いですが、
狭い空間なのであまり暗いと手元や足元が確認しにくくなります。
また、排泄物の状態もチェックしにくいので、健康のためにも
異常がないか確認できる程度の明るさが必要です。
さらに、消し忘れ防止を考えると、人感センサー付きライトを使うのもいいでしょう。
最後に洗面所ですが、手を洗うだけでなく、顔を洗ったり、歯を磨いたりする場所なので
顔色や歯の健康状態が見やすい、自然光に近いライトが望ましいです。
脱衣室やパウダールーム(化粧コーナー)としても使っている場合は、
鏡が明るく見えるように、スポットライトも欲しいです。
ここまで各場所の照明について説明してきましたが、
最後にタイマー機能の使い方をいくつかご紹介します。
LED照明器具の中には、リモコンにタイマーが付いているものがあります。
旅行などで長期間不在になるときや、帰宅時間が遅くなるときに、
点灯セットしておけば防犯対策になります。
また、起床時間に点灯セットすると、雨戸や遮光カーテンで閉め切った暗い寝室でも
目覚めの助けになります。
なかには、ライトの色をやわらかいオレンジ色の電球色から、明るくスッキリした昼白色に
徐々に変える機能が付いたものもあります。
これなら、さらに快適に起きられそうです。
逆に、眠るときに徐々に光量を落として暗くすることもできます。
このように、今どきの照明は節電だけでなく、場所や時間や家族にあわせて最適なライトを
選ぶことができます。みなさんが少しでも快適に生活できるよう、私たちは
家づくりやリフォームをお手伝いして、暮らしの応援をしていきたいと思っています。