外壁塗装で使う塗料の選び方を初心者でもわかるように解説!
「外壁塗装の塗料って何を使えばいいの?」といった疑問を抱えている人は多いです。
外壁塗料の特徴を知らずに工事をすると、必要性がない高機能な塗料を選んでしまい費用が無駄にかかるでしょう。
この記事では、外壁塗装で使う塗料の種類について紹介します。
具体的には、
- 塗料グレードの違い
- 性質の違い
- あなたに適した塗料の選びかた
を、価格や耐用年数と一緒に解説していきます。
自分に適した塗料を知ることで無駄な費用を使うことなく効率的な外壁塗装を実現できるでしょう。
≪一緒に見たい記事≫外壁塗装で使われる塗料の種類や選び方について
外壁塗装で使う塗料の種類
外壁塗装で使う塗料の分類には以下があります。
- 塗料グレード
- 特殊性能
- 水性と溶剤系の違い
- 1液形と2液形の違い
- 艶ありと艶消しの違い
- 透明性の違い
それぞれの特徴を把握すれば、あなたの目的に適した塗料を選べるでしょう。
塗料グレード
塗料グレードとは、使用する材料ごとに塗料を分類する方法です。
グレードが高い塗料ほど高価格で耐用年数が長い傾向があります。
外壁塗装の塗料グレードは主に4種類あります
- ウレタン塗料
- シリコン塗料
- ラジカル塗料
- フッ素塗料
下にある塗料ほどグレードが高いです。
ウレタン塗料
主にポリウレタン樹脂を利用した塗料です。
ポリウレタン樹脂は、光沢があって密着性に優れている特徴があります。
材料単価は2,100〜3,100円/㎡で、耐用年数は8〜10年ほどです。
価格は安いですが耐用年数が短いため、メンテナンス頻度が高くなってもいいのでリフォーム工事費用を抑えたい人に適しています。
※詳しい内容は「ウレタン樹脂なら低コストで塗装できる!メリット・デメリット、向いている人を紹介」をご覧ください。
シリコン塗料
主にアクリルシリコン樹脂を利用した塗料です。
耐候性、耐熱性が高く、汚れにも強いという特徴があります。
材料単価は2,800〜3,840円/㎡で、耐用年数は10〜15年ほどです。
日本の外壁塗装で最も利用されている塗料のため、塗料選びに迷ったらシリコン塗料を選べば大きな問題はないでしょう。
ラジカル塗料
塗料が劣化する原因「ラジカル因子」を抑制し、性能を向上させた塗料です。
耐候性、防汚性に優れ、費用と耐用年数のコストパフォーマンスが非常に高いことが特徴です。
材料単価は2,930〜4,000円/㎡で、耐用年数は14〜16年ほどです。
費用対効果が最も高い塗料ですが、2012年に登場したばかりのため耐用年数を実際に耐え抜いた実績がありません。
リスクをとっても構わない人に適しているでしょう。
※詳しい内容は「ラジカル塗装はシリコン樹脂塗装と何が違う?特徴とメリット・デメリットを解説」をご覧ください。
フッ素塗料
主にフッ素樹脂(4フッ化エチレン樹脂)を利用した塗料です。
耐摩耗性、耐絶縁性、耐候性に優れており、主要な塗料グレードの中では最も耐久性が高いです。
材料単価は3,760〜4,640円/㎡で、耐用年数は15〜20年ほどです。
耐用年数が長いですが価格は高額なため、費用が高くても構わないのでメンテナンスの手間を省きたい人に適しています。
※詳しい内容は「フッ素樹脂塗装はここがすごい!特徴やメリット、ほかの塗料との違いを解説」をご覧ください。
特殊性能
塗料には塗料グレードの他に特殊性能をもつ材料があります。
よく利用する塗料として、遮熱塗料、断熱塗料、光触媒をチェックしましょう。
遮熱塗料
太陽光を反射して熱の発生を抑制する機能を備えた塗料の総称です。
メリットは、夏場の室温上昇を防ぐため冷房費用の節約につながることです。
デメリットは、冬も室温上昇を防ぐため暖房費用が増える危険性があることです。
≪一緒に見たい記事≫工場の暑さ対策には遮熱塗料が効果的って本当?おすすめ塗料や塗装費用を紹介
≪一緒に見たい記事≫遮熱塗料には節約効果がない?性能が高いと評判の遮熱塗料も紹介!
断熱塗料
熱を通しにくくする機能を備えた塗料の総称です。
遮熱塗料は光による熱の発生を抑制するものの、熱自体は通してしまいます。
断熱塗料は熱の発生こそ防げませんが、熱の通過を抑制します。これにより夏は室温を低く保ち、冬は室内の熱を逃さない効果があります。
メリットは、夏場の室温上昇を防ぐため冷房費用の節約に、冬場は室温低下を防ぐために暖房費用の節約につながることです。
デメリットは、十分な断熱性能を備えた塗料が日進産業の「ガイナ」くらいしか存在しないことです。
光触媒
光によって汚れを分解し、雨が降った際に洗い流すセルフクリーニング機能がある塗料です。
メリットは、外壁の汚れを自動で落とせることです
デメリットは、屋根に利用できないことです。
※詳しい内容は「光触媒で塗装するのは待って!メリットとデメリット、費用を解説 」
水性と溶剤系の違い
外壁塗料には水性と溶剤系の2種類があります。
違いは希釈(塗りやすいように塗料を薄める)の材料です。
- 水で希釈するのが水性
- シンナーで希釈するのが溶剤系
水性塗料は、乾燥段階で雨や結露を受けると不良を起こしやすいデメリットがあります。
一方で、溶剤系よりも臭いが少なく環境に優しいメリットがあります。
溶剤系塗料は、価格が高い傾向にあるというデメリットがあります。
一方で、塗膜に光沢があり、低温下でも乾燥しやすい作業性に優れるというメリットがあります。
乾燥後の溶剤系塗料は水性よりも優れていると昔は言われていました。
しかし、現在では水性と溶剤系で乾燥後の性能に大きな違いはありません。
1液形と2液形の違い
1種類の塗料で塗装できるのが1液形、主材と硬化材といったように2種類を混ぜ合わせるのが2液形です。
1液形は、乾燥が遅く、下地への付着性も低いデメリットがあります
一方で、作業性に優れているというメリットがあります。
2液形塗料は、混ぜる手間がかかり、塗装可能な時間が短いというデメリットがあります。
一方で、下地との付着性が高く、塗膜の強度が1液形より強力というメリットがあります。
1液形と2液形で耐候性(紫外線や雨への抵抗力)に大きな違いはありません。
艶ありと艶消しの違い
塗料には艶があるほうから順に以下の5種類があります。
- 艶あり
- 7分艶
- 5分艶(半艶)
- 3分艶
- 艶消し
艶がある塗料ほど新築のように光沢がありますが、ギラギラとしていて目立ちすぎるとも感じるでしょう。
また、年月が経過すると艶ありでも艶がなくなっていくため、最初は艶がある塗料を選ぶことをオススメします。
塗料によっては特定の種類の艶しか存在しないことがあります。
透明性の違い
塗料には色がついている一般的な塗料の他に、無色透明なクリヤー塗料が存在します。
クリヤー塗料は既存の外壁の色を残したい場合に使用することが多いです。
劣化がひどい状態だと補修した跡まで見えてしまうため、クリヤー塗料は主に劣化が少ない外壁の塗装で利用します。
※詳しくは「外壁をクリア塗装するメリットや費用相場、注意点を知ろう!」をご覧ください。
外壁塗装で使う塗料の選びかた
外壁塗装の塗料を選ぶ際は目的を明確にしましょう。
以下では、目的ごとに適した塗料を紹介します。
初心者向け
初心者に適している塗料はシリコン塗料です。
日本で最も利用されている外壁塗料であり、種類や実績が豊富でコストパフォーマンスにも優れているのが理由です。
価格で選ぶ
リフォーム時の価格だけで選ぶのならウレタン塗料がオススメです。
ただし、耐用年数が短いため、長期的に考えると費用が増える傾向にあります。
長期的に費用が安い材料を選ぶのならラジカル塗料がよいでしょう。
耐用年数で選ぶ
耐用年数の長さやメンテナンスの少なさで選ぶのなら、フッ素塗料が適しています。
フッ素塗料は公共施設の塗替えにも使われるほど高性能なため、美観を長く保ちたい人には最適でしょう。
特殊性能で選ぶ
屋根を塗装する場合は遮熱塗料や断熱塗料が適しています。
遮熱塗料であれば冷房費用を、断熱塗料であれば冷房に加えて暖房費用も抑えられます。両方の性質を備えた日進産業の「ガイナ」であれば安心できるでしょう。
また、モルタル外壁の塗替えをする場合は「弾性塗料」と呼ばれる柔軟性が高い材料を選びましょう。モルタル外壁はひび割れが発生しやすいですが、弾性塗料であれば割れにくくなります。
外壁を長期間キレイに保ちたい人は、太陽光で汚れを落とす「光触媒塗料」を使うとよいでしょう。
遮熱塗料の性能は遮熱塗料には節約効果がない?性能が高いと評判の遮熱塗料も紹介! もチェックしてみてください。
外壁の素材で選ぶ
既存外壁がモルタルの場合は塗料がひび割れしやすいため、柔軟性がある弾性塗料を使いましょう。
サイディング外壁の場合はどの塗料を使っても大きな問題はありません。
タイル外壁の場合は塗装が不要です。どうしても塗装をしたい場合は、透明なクリヤー塗料を利用しましょう。
塗料選びで迷ったらシリコン塗料を選ぼう!
塗料選びで迷ったらシリコン塗料がオススメです。
日本で最も利用されている塗料で実績が豊富なこと、コストパフォーマンスにも優れていることが理由です。
ただし、どれほど優れた塗料を使っても業者の技術が未熟では本来の性能の半分も発揮できません。業者選びは慎重におこないましょう。
あなたが住む地域に適した業者を選ぶことも重要です。
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