外壁塗装の悪徳業者とは?手口を知ってトラブルを未然に防ごう
外壁塗装業者のなかには、残念なことに手抜き工事を行って不当な金額を請求する、着手金を受け取ったまま消えてしまうなどの悪徳業者がいます。良心的な業者も多く存在するなかで悪徳業者がなくならないのは、外壁塗装が悪徳業者にとって扱いやすい工事だからでしょう。外壁塗装における悪徳業者の手口と、トラブルを避けるためのポイントを紹介します。
外壁塗装の悪徳業者は大きく2種類
悪徳業者とひと口にいっても、さまざまな業者がいます。ここでは大きく「一応実態があり塗装は行う業者」と「実態がなく塗装自体を行わない」業者に分けて解説します。
1 塗装をする悪徳業者
外壁塗装はするが、質が悪い、もしくは不当に高額で、施工内容と料金のつり合いが取れていない悪徳業者です。塗装直後は質の悪さに気付きにくく、本来なら耐久年数の範囲内である1年後や2年後に外壁が劣化することでだまされたことに気付くケースが多いです。本来ならば10年程度持つはずの外壁が数年で劣化してしまうのはショックでしょうし、一見まともな外壁塗装業者に思える点もたちが悪いです。
2 塗装をしない悪徳業者
塗装をしない悪徳業者の場合は、着手金や前金を受け取った時点で持ち逃げします。特に悪質なのは、塗装費用を全額前払いさせて消える悪徳業者です。塗装を行わないため家に関する被害はありませんが、だまされたショックで被害を表沙汰にしないケースもあるようです。最初から逃亡の意志がある場合では、痕跡を残さないため責任を追及しにくいです。
塗装費用を前払いさせて消える業者のなかには、積極的に倒産して会社を解散し、責任の所在を曖昧にする業者もいます。
なお、ここでは外壁塗装を例にしていますが、これらの被害は外壁塗装に限らずリフォーム工事全般で発生しています。「耐震工事」「シロアリ駆除」「部分リフォーム」などの被害事例があるため、これらの悪徳業者にも注意が必要です。
優良な外壁塗装の業者とは
悪徳業者を理解するために一度、優良な外壁塗装業者について考えてみます。注意したいのは、優良な業者=完璧な業者とは限らないことです。経験豊富な外壁塗装の業者でも、人為的なミスや施主との認識のずれはあり得ます。
ミスの有無よりも、ミスがあったときにどう対応するかに業者の真価が問われるのです。仮にミスや認識不足によるクレームが生じたとしても、誠実な対応をすれば最終的な満足度は上がるでしょう。逆に仕上がりが完璧だったとしても、塗装の片付けができていなかったり、アフターケアが皆無だったりすると満足度は下がります。
そういった視点から考えると、ミスやクレームが発生しただけではその業者が「悪徳業者」であるとは言えません。それらの問題が生じたときに誠実な対応をしない業者が「悪徳業者」になるのです。
悪徳業者が使う手口
続いて悪徳業者の手法ごとに、その具体的な手口を紹介します。
1 手抜き工事をする悪徳業者
- 工程を抜く
手抜きの手法としては「養生や下処理をしない」「下塗りをしない」などが該当します。養生とは塗装しない部分をテープやビニールで保護することで、下処理とは新たに塗装する塗料が壁面に付着するよう、塗装する下地面の汚れを落とし、劣化部分に処理を施して滑らかにすることです。
下塗りには専用の下塗り塗料があり、それを塗ることで上塗り塗料との接着性を高めます。下処理や下塗りを丁寧に行えば、上塗りの仕上がりもより美しくなります。
下処理や下塗りを省略すると、密着度が低くなってしまい塗装の耐用年数が大きく落ちます。塗装した直後はごまかせるかもしれませんが、数年で塗膜が剥がれてくる懸念があります。
- 材料費を水増しする
塗料を薄めて使用したり、見積書より低いグレードの塗料を使用したりする悪徳業者もいます。通常、塗料は水やシンナーで薄めて塗装しますが、希釈率は決まっています。それを規定以上に薄めて塗装することで、使用する塗料の量を少なくするのです。必要以上に薄めて塗装をすると、粘り気が少なくなるので接着性が落ちます。
なお、粘り気が少なくなると塗りやすくなるため「職人の技術不足をごまかす」「塗装時間を短くする」などの目的で塗料を薄める悪徳業者もいるようです。希釈率は塗料ごと、外壁の状態、気温などによって異なりますので「今回の外壁塗装での希釈率はどの程度ですか」と質問してみるといいでしょう。
また、高グレードの高価な塗料で見積書を取ったのに、実際には低いグレードの塗料を使用する手口もあります。これらの手口を避けるために、見積書に「使用塗料の商品名」「使用量(缶数)」「塗装面積」をしっかり記載されているか確認します。
- 人件費を水増しする
技術や知識がない職人を使用する手口です。技術力や知識の不足は仕上がりに直結するため問題になります。
外壁塗装は手抜きの実態が発覚しにくいため、一見相場に見合った適正な塗装費用に思えるかもしれません。しかし外壁塗装の「質」からすると不当に高い塗装費用です。最終的に「支払った費用に見合った仕上がりが得られない」「塗装の質が悪く、塗装を行った甲斐がない」などの状態に陥ります。
2 不当な費用を請求する悪徳業者
こちらは塗装の質の悪さが明らかなケースです。
- 見積もりがいい加減で、最終的に塗装費用が高額になる
何かと理由をつけて追加で塗装、補修などを行うため、最終的な塗装費用が見積もりより大幅に増える懸念があります。また、このケースでは最初から金額を大きく抑えた無理な見積もりで契約を取り、下請け業者に丸投げするケースもあります。もともと無理のある金額での見積もりになっているため、下請け業者による誠実な塗装は期待できません。
- 明らかに質が悪い塗装作業を行う
見積書と異なる塗装、明らかな技術不足、職人のマナーが悪い、などの問題のある塗装作業を行います。当然満足できる内容になりませんが、解約を申し出たら違約金を請求された事例もあります。
3 塗装をしない悪徳業者
最後は塗装すらしない悪徳業者で、次のような手口を用います。
- 前金を支払ったにもかかわらず、遅延や人手不足を理由に塗装をしない
- 前金支払い後に連絡が取れなくなる
- 前金支払い後に倒産し何のフォローもない
どのケースも前金や着手金を支払ったあとに被害に気が付きます。ひどい場合は、塗装費用の全額を前払いさせる悪徳業者もあります。外壁塗装においては後払いが基本です。申し込みの確実性を高める目的や、材料費の一部に充てる目的で前払い制度をとる業者もいますが、その場合も塗装費用の何割かにとどめるのが一般的です。安易に多額の前払いを要求する業者は避けましょう。
悪徳業者を避けるためのポイント
悪徳業者の手口を知れば、優良な外壁塗装業者を探せるでしょう。そこで優良な業者探しのポイントを紹介します。
ポイント1 相見積もりを活用する
相見積もりを活用するのは業者探しの基本です。ただし既述のとおり、見積もりを安くして、追加によって相場より高い費用を取るケースもあります。そういった悪徳業者を避けるためには、金額ではなく外壁塗装の内容を比較します。
外壁塗装に必要な下処理や下塗りの項目が入っているか、塗装範囲に付帯部分も含まれているかなどを確認しながら比較します。もしも見積もりの項目が違っていて比較しにくいときは、不足する項目の見積もりを出すよう依頼してみるのも手です。業者ごとに書式があるので依頼が通らないこともあるかもしれませんが、その場合は分かるように詳しい説明を求めることで、業者の対応力もチェックできます。
実は、見積もりがあれば塗装内容と見積もりに差があった場合に見積書の内容の実施を請求したり、債務不履行に基づく責任を追及したりできます。万が一の事態に備えるためにも、詳しく見積もりをとることが大切です。
ポイント2 外壁塗装業者の実績を確認する
業者の実績を客観的に確認するためには、下記の許可や資格を確認するといいでしょう。
- 建設業の許可を取得しているか
- 国家資格を保有しているか
- 塗料メーカーの認定があるか
- 工事保険、生産物賠償(PL)保険に加入しているか
これらの許可や資格があるからといって、必ずしも安心できる業者とも言えません。しかし、技術力や人柄などと違い、目に見えるものですので確認しやすいです。
特に実績を重視するなら、地元で長く営業している業者を選ぶのもいいでしょう。そういった業者なら、周辺の人に話を聞けば実際にその業者で塗装をした人も探せるかもしれません。具体的な塗装事例を聞くことができれば、大きな安心につながるでしょう。
悪徳業者にだまされないように知識をつけよう
悪徳業者はさまざまな手を使ってきます。「〇〇すれば絶対に安心」という方法はありませんが、手口を知れば悪徳業者を選ぶ確率は低くなります。残念ながら、悪徳業者の手口はどんどん進化しています。常に情報をアップデートする姿勢も忘れないでください。大切なわが家を守るために備えていきましょう。
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