バリアフリーリフォームはユニットバスを優先すべき理由!費用や工事内容も解説
「親のためにユニットバスをリフォームしたい」
「元気があるうちにユニットバスをバリアフリー化しておきたい」
とはいえ、リフォームなんてそう何度も依頼することではありません。
依頼しようにも何から考えればいいか分からない方が大半でしょう。
この記事ではユニットバスのバリアフリーリフォームを考えている方へ以下の内容を解説します。
- バリアフリー化するならユニットバスを優先するべき理由
- ユニットバスをバリアフリー化するリフォーム内容・費用
- ユニットバスのバリアフリーリフォームにかかる時間
- ユニットバスのバリアフリーリフォームには補助制度を利用できる
ユニットバスをバリアフリー化する方法を知って、自宅に必要かどうかを検討してみましょう。
バリアフリー化するならユニットバスを優先するべき理由
浴室は家の中でも特に危険が多い場所です。
つい足を滑らせ、転びそうになった経験がある方も少なくないでしょう。
高齢者や障害を抱えている方など、体に不自由がある方であれば、なおさら危険性は高まります。
では高齢者や障害を抱えた人にとって、浴室にはどんな危険が潜んでいるのでしょうか。
具体的なリスクは4つあります。
- 浴室の床は転倒しやすい
- ヒートショックのリスク
- 深い浴槽は溺れやすい
- 普通のユニットバスでは介護しにくい
それぞれチェックしてみましょう。
浴室の床は転倒しやすい
水滴が付着した床は非常に滑りやすくなっています。
また、脱衣所と浴室の間の段差が転倒の原因となることも少なくありません。
濡れた床で段差をまたぐと滑って転倒する危険があります。
たかが転倒と思うかもしれませんが、打ちどころが悪ければ骨折事故にもつながります。
骨折をきっかけに寝たきり状態になるおそれもあるため、転倒を甘くみてはいけません。
ヒートショックのリスク
脱衣所と浴室の間や、洗い場と浴槽の間など、
急激な寒暖差がある場所ではヒートショックを引き起こす危険があります。
ヒートショックとは急激な温度変化で身体にダメージを受けることです。
血圧が乱高下することで心筋梗塞や脳梗塞などの症状につながります。
東京都健康長寿医療センター研究所が行った2011年の調査によると、
ヒートショックが原因とみられる死亡者数はおよそ1万7,000人。
これは同年の交通事故死者数の3倍以上です。
ヒートショックは決して無視できないリスクだと言えるでしょう。
深い浴槽は溺れやすい
脱力すると口や鼻が沈むほど深い浴槽では溺れてしまう危険があります。
事実、浴槽内で溺死してしまう事故も後を絶ちません。
原因として考えられるのは、浴槽内での熱中症やヒートショックです。
意識を失うことで顔がお湯の中に沈み、息ができなくなってしまいます。
普通のユニットバスでは介護しにくい
入浴では介護をする人にも介護をされる人にも大きな負担がかかります。
なぜなら、浴室は危険が多い場所だからです。
過去にはプロの介護士がついていながら死亡事故が起きたほどです。
一般的なお風呂で入浴の介護をするのは相当大変なことだと言えるでしょう。
ユニットバスをバリアフリー化するリフォーム内容・費用
費用については、以下の4つのパターンの目安を解説します。
- 床材の張替え
- 手すりの設置
- 段差の解消
- 暖房の設置
明確な金額が出せるわけではありませんが、一つの目安として参考にしてください。
床材の張替え
床材の張替えにかかる費用は5〜15万円ほどです。単に床材といっても種類は豊富で、
それぞれに様々な特性を備えています。具体的には以下の通り。
- 滑り止めが施された床材
- 足を乗せても冷たさを感じにくい床材
- クッション性があり転倒時の衝撃を和らげる床材
耐水性や水はけの良さなども考慮しながら、ご家庭の事情に合った床材を選びましょう。
手すりの設置
手すりの設置にかかる費用は1ヶ所につき2〜4万円程度です。
あくまで1ヶ所に設置した場合の費用です。
複数取り付ける場合は単価を抑えられます。
もしかすると「手すりなんてそんなにたくさん取り付けないのでは?」と思うかもしれません。
しかし、以下のように手すりを取り付ける場所はいろいろと考えられます。
- 浴槽内で立ち座りする手すり
- 浴槽に出入りする手すり
- 浴室へ出入りする手すり(脱衣所側と浴室側)
- 洗い場から浴槽までの手すり
- 体を洗うために立ち座りする手すり
手すりがあれば転倒を防げるだけでなく、介護をする人とされる人、両方の負担を減らせます。
段差の解消
脱衣所と浴室の間の段差を解消する費用は、およそ5〜7万円です。
出入りする際に足元を心配する必要がなくなり、転倒防止につながります。
これから先、入浴のたびに感じる不安がなくなると考えれば決して高い費用ではありません。
暖房の設置
暖房設置にかかる費用は5〜15万円ほどです。
暖房の設置で急な寒暖差をなくすことによりヒートショックのリスクを減らせます。
ユニットバスのバリアフリーリフォームにかかる時間
昔ながらのタイル風呂からユニットバスへリフォームする場合は4〜6日です。
長ければ10日程度かかります。
工事前がユニットバスのお風呂であれば目安は3〜4日です
工事内容によっては1日で終わることも珍しくありません。
いずれにせよリフォーム内容によって工事にかかる時間は前後します。
実際にどれくらいの時間がかかるかは依頼先のリフォーム会社に確認しておきましょう。
リフォーム中は自宅のお風呂を使えなくなるため、近くの銭湯や温泉を利用してください。
ユニットバスのバリアフリーリフォームには補助制度を利用できる
あなたのご家庭に要介護者の方が住んでいるなら、
介護保険の補助で最大18万円の補助金を受け取れます。
申請書等の手続きを行う必要があるものの、
せっかく費用負担を減らせるのですから使わない手はありません。
お住まいの自治体によってはその他の補助を受けられることもあります。
こちらについては役所や依頼するリフォーム業者に相談してみてください。
事故を未然に防ぐためにも、バリアフリーリフォームを考えよう
今は問題なかったとしても、実際に怪我をしてからリフォームを考えるのでは手遅れです。
バリアフリーリフォームであれば国や自治体からの補助も受けられるので、
まずは気軽にリフォーム業者へ相談してみましょう。
バリアフリー全般にかかる費用相場を知りたい場合は
バリアフリーリフォームにかかる費用を把握してお金を節約しよう!で解説しています。
ぜひチェックしてみてください。