塗装で対応できる住宅リペア(補修)の種類とDIYの問題
住宅のキズや塗装剥がれ、汚れが気になる」
「塗装で対応できる住宅リペアにはどのような種類があるのだろう」
住宅のキズや剥がれをどうにか直したいけれど、塗装でリペアできるのか気になっている方も多いことでしょう。
生活に支障はないけれど、やっぱり住宅の破損は気になるものです。
放置すると破損箇所が広がってしまう恐れもあります。
この記事では、塗装で対応できる住宅リペアについて以下のような情報を解説します。
- 塗装で対応できる住宅リペアとできない住宅リペアの違い
- 塗装リペアはDIYでも可能なのか
- 塗装リペアを行う際の注意点
記事を読んでいただければ、塗装で対応できる住宅リペアの基礎知識や注意点を知ることができ、塗装によるリペアの失敗を避けることができるでしょう。
塗装による住宅リペア(補修)の種類
塗装により行える住宅リペアには、以下の10種類があります。
- フローリング
- 外壁
- ドア
- 家具
- 窓枠
- 階段
- キッチン
- 浴室
- 洗面台
- 壁紙
リペアできる破損の例やどのように直すかをそれぞれ詳しく解説していきます。
フローリングのリペア
塗装で対応できるフローリングの破損とは、家具を引きずった時などにできる擦りキズや塗装剥がれなどです。
破損箇所をサンドペーパーでならし、フローリングの色に合った補修用塗料を塗ってリペアします。
外壁のリペア
塗装で対応できる外壁の破損とは、塗装の剥がれや掃除では落ちないカビや汚れ、チョーキングなどです。
チョーキングとは、外壁の塗料の劣化が原因で起きる現象で、塗料の顔料が粉状になり外壁に付着している状態です。
手で壁を触った時に白い粉がつく場合は、チョーキングが起きていると言えます。
このチョーキングも塗装リペアで対応することができます。
外壁を塗装リペアする際の手順は、以下のようになります。
- 外壁の洗浄
- 養生
- 破損箇所の補修
- 下地の調整
- 塗装
塗装をする際は下塗りを1回行い、上塗りを2回行うことで美しく仕上がります。
塗装はしっかりと乾燥させなければ次のステップに進めないため、塗る作業には少なくとも2日は必要です。
ドアのリペア
塗装で対応できるドアの破損とは、色褪せやサビなどの汚れ、剥がれです。
ドアを塗装リペアする際の手順は、以下のようになります。
- 破損箇所の補修
- 養生
- 塗装(下塗り1回+上塗り2回)
アルミ製のドアの場合、塗装が難しいと業者に言われることがあります。
アルミ製のドアを塗装でリペアする際には、技術力があってアルミ塗装に慣れた業者に依頼しましょう。
家具のリペア
塗装で対応できる家具の破損とは、剥がれや汚れ、色移りです。
破損箇所をサンドペーパーでならし、補修用塗料を塗装してリペアします。
剥がれや汚れの範囲が広い場合は、元の塗料をすべて剥がしてから塗装し直します。
窓枠のリペア
塗装で対応できる窓枠の破損とは、日焼けによる剥がれや色落ち、湿気による劣化です。
窓枠を塗装リペアする際の手順は、以下のようになります。
- 窓枠の汚れを取る
- サンドペーパーでならす
- 養生
- 塗装
窓枠は汚れやカビがつきやすいため、塗装の前には丁寧に掃除しておきましょう。
また、窓枠の塗装には防水・防カビ塗料がおすすめです。
窓枠も塗ることで耐久性は高まりますが、施工日数が2〜3日かかります。
階段のリペア
塗装で対応できる階段の破損とは、塗装の剥がれやサビ汚れなどです。
屋内の木製階段の塗装が剥がれている場合、破損箇所をサンドペーパーでならし、補修用塗料で塗装していきます。
また、屋外にある鉄階段のサビをリペア塗装する場合には、以下のような流れになります。
- 洗浄
- サビの除去
- 養生
- 塗装(下塗り1回+上塗り2回)
屋外にある鉄階段は、雨や湿気でサビやすくなります。
そのため、サビによる階段の劣化には注意しなくてはいけません。
塗装でリペアできる状態なのか、修理や交換が必要なのかを確認しましょう。
キッチンのリペア
塗装で対応できるキッチンの破損とは、掃除では取れない汚れや擦りキズ、塗装の剥がれです。
キッチンを塗装リペアする手順は、以下のようになります。
- 破損箇所を補修
- サンドペーパーでならす
- 養生
- 塗装
キッチンは油などで大変汚れやすいため、シンク下の棚や床、キッチンカウンターを塗装リペアすることがあります。
クリーニングでは落としきれない汚れもきれいにカバーでき、手軽に補修できるので、キッチンの塗装リペアはおすすめです。
浴室のリペア
塗装で対応できる浴室の破損とは、汚れやカビの発生、塗装の剥がれです。
浴室を塗装リペアする手順は、以下のようになります。
- 汚れやカビの除去
- 小さなひび割れを補修材で埋める
- 養生
- 下地の調整
- 塗装
浴室は湿気が発生するため天井や壁がカビやすくなり、ひび割れも起こします。
カビや汚れを放置すると、壁の耐水性が低くなり劣化が進みます。
そのため、定期的にカビや汚れはないかをチェックし、メンテナンスするようにしましょう。
洗面台のリペア
塗装で対応できる洗面台の破損とは、小さな欠けやひび割れなどの破損、汚れです。
洗面台を塗装リペアする手順は、以下のようになります。
- 破損箇所に補修材を埋める
- サンドペーパーでならす
- 塗装
物を落として欠けたりひび割れたりした洗面台も、補修材を使った後に塗装することでキレイに直ります。
水を使う洗面台のキズは、放置していると破損箇所がどんどん悪化してしまうので、早めのリペアをおすすめします。
壁紙のリペア
【画像挿入「バリアフリー」】
塗装で対応できる壁紙の破損とは、擦りキズや汚れです。
壁紙を塗装リペアする手順は、以下のようになります。
- 養生
- 破損箇所の補修
- サンドペーパーでならす
- 塗装
壁紙を塗装する際には、床やコンセントをしっかりと養生することが大切です。
丁寧に養生することで、作業がスムーズに行えます。
塗装で対応できないリペア(補修)の種類
塗装で対応できないリペアは、以下の2種類です。
- 内部に腐食や劣化がある場合
- 雨漏り
それでは、塗装リペアが対応できない理由をそれぞれ解説していきます。
内部に腐食や劣化がある場合
塗装リペアは、目で見える住宅のキズは補修できますが、内部までは直せません。
内部の腐食や劣化が進行している場合には、該当する部分を交換しなくてはいけません。
破損箇所を交換するとなれば、リペアではなくリフォームで対応することになります。
住宅リペアを検討の際は、キズの深さがどの程度か、内部は問題ないかをよく確認しましょう。
雨漏り
雨漏りの原因には、以下のようなものがあります。
- 屋根の劣化
- 板金の劣化
- 屋根の施工不良
日本の住宅の屋根は、「スレート」や「瓦」という屋根材で敷き詰められていることが多いです。
屋根材には寿命があります。
日本瓦は60〜80年、スレートは25~30年が寿命です。
築年数が古い建物の屋根は劣化が進んでいるため、寿命が過ぎた屋根材は雨漏りへの注意が必要です。
「板金」部分は雨仕舞いとも呼び、屋根に水が溜まらないようにするための工事です。
板金の施工部分は雨水が特に溜まりやすいので、劣化の進行も速く、雨漏りの原因となることが多いです。
また屋根材の施工不良や内部の防水シートに何らかの問題が起きた場合も、雨漏りすることがあります。
雨漏りの発生は屋根の劣化や施工不良、内部の腐食や劣化が進行していることが原因です。
そのため、雨漏りのリペアは塗装では直すことができません。
雨漏りするからと塗装でカバーしようとしても、再発して状況がさらに悪化することもあります。
雨漏りをしている部分の補修は雨漏り修理業者に依頼しましょう。
塗装のリペア(補修)はDIYでも可能なの?
塗装するだけのリペアであれば、DIYで対応できるのではと考える人もいるでしょう。
DIYで対応可能なリペア塗装と、対応しないほうが良いリペア塗装をそれぞれご紹介します。
DIYで対応可能なリペア塗装
DIYで対応可能なリペア塗装には、以下のようなものがあります。
- カビや汚れ
- 幅が狭いひび割れ
- 擦りキズ
- 塗装の剥がれ
このように、DIYでもほとんどの破損や汚れに対応できます。
DIYで塗装のリペアをできれば、費用を抑えられ、業者探しや打ち合わせなどの手間も省けます。
DIYで対応しないほうが良いリペア塗装
DIYで対応しないほうが良いリペア塗装とは、高所作業が必要な場合や、工事を絶対に失敗したくない部分、高度な技術が必要な箇所です。
DIYでリペア塗装できれば費用を安く抑えることができますが、素人では危険な作業だったり、高い技術が必要な場合、専門道具が必要だったりする場合は業者に依頼しましょう。
塗装でリペア(補修)をする場合の注意点
塗装でリペアをする場合の注意点には、以下のようなものがあります。
- リペアが最善なのかをチェック
- 作業時に悪臭がする
- リペアをしても完全に元には戻らない
- 信頼できる業者に依頼するようにする
これらの注意点について、詳しく解説していきましょう。
リペア(補修)が最善なのかをチェックする
リペアは大掛かりな作業が必要なく、費用も安く抑えられるため大変便利です。
しかし、補修箇所が本当にリペアで対応できるのかチェックしなければ失敗するでしょう。
内部の劣化が進行していたり、雨漏りによる破損があったりすれば、リペアをしても症状が再発する恐れがあります。
破損箇所をよくチェックし、リペアとリフォームのどちらが最善策かを検討してください。
どの方法を選べばよいのか分からない場合は、業者に相談するのもひとつの方法です。
作業時に悪臭がする
塗装リペアを行う場合、使用する塗料にシンナーが配合されていることがあるため、作業時に悪臭がします。
臭いをつけたくない衣類や食品などは作業場所から遠い場所に移動させておきましょう。
赤ちゃんやペット、高齢者がいる場合も臭いによる体調不良に注意が必要です。
施工中は家にいる人数を最小限にして、換気を十分に行うようにしましょう。
リペア(補修)をしても完全に元通りにはならない
リペアは、気になっていたキズや汚れを気にならない程度に補修することが前提です。
周囲の色と溶け込むように塗装していますが、光が当たる角度によっては補修跡が薄く残ることもあります。
リペアをしても完全には元に戻らないということを覚えておきましょう。
信頼できる業者に依頼する
塗装リペアを業者に依頼するのであれば、信頼できる塗装会社を選びましょう。
信頼できる業者を選ぶポイントには、以下があります。
- 国家資格を保有している職人がいる
- 施工事例や口コミをチェックする
- 営業担当が親身になって相談に乗ってくれる
- 相見積もりをする
塗装リペアを信頼して任せられる国家資格として「1級塗装技能士」があります。
受験するために7年以上の実務経験が必要で、資格を持つ職人は塗装の経験や知識が大変豊富です。
リフォーム業者や塗装業者は資格や免許がなくても開業できます。
必須ではないのに国家資格を保有している業者は意識が高く、信頼できると考えられるでしょう。
インターネットで業者の施工事例や口コミをチェックすることもできます。
依頼しようと思う業者が見つかったら、ぜひ施工事例や口コミをチェックしましょう。
また、塗装リペアの相談をする際、営業担当者が親身になって相談に乗ってくれる業者は信頼できます。
営業担当者が親切に対応してくれる場合、その会社は社員教育を徹底しています。
そのため、働く職人の技術力も高いと考えられるでしょう。
見積もり段階では、いくつかの業者を選んで相見積もりすることもおすすめしています。
相見積もりとは、同じ条件で数社の業者に見積もりを出してもらうことです。
相見積もりをすることで、それぞれの業者の費用を一度に知ることができます。
見積もりをチェックする際、大幅に値下げしている業者には注意が必要です。
他の業者に比べて大幅に値下げしている場合、職人が手抜き工事をする恐れがあります。
業者に依頼してリペアを行う場合、大切な住宅を任せることになるため信頼できる業者選びがとても大切です。
上記のポイントを参考にして、信頼できる業者を選びましょう。
まとめ:塗装のリペア(補修)で直せるかどうかを業者に確認しよう
塗装リペアは、住宅の気になるキズや汚れなどを目立たないように直すことができます。
費用が安く済み、短期間で施工できるため、住宅の定期的なメンテナンスとして行うとよいでしょう。
塗装リペアをする際には、「塗装で直せるか」、「素材の交換が必要か」を必ず確認してください。
自分で判断が難しい場合は業者に相談しましょう。
住宅リペアを業者に相談する際は、リペアとリフォームのどちらも対応している業者を選ぶことをおすすめします。
両方対応している業者であれば、リペアで対応できない破損であっても新たに業者探しをせずにリフォームに移行できます。
業者探しを1から行うのは大変なので、住宅リペアを依頼する際はリフォームも対応可能であるかを確認しましょう。
「外壁のクラックをリペア(補修)する手順・費用・原因・対策をチェック!」では外壁のリペアについて紹介しています。
ぜひチェックしてみてください。