サイディングを一部分だけ張替えたい! かかる費用と気をつけるポイント
「サイディングを一部分だけ張替えたい」
「サイディングの部分張替えにかかる費用を抑えたい」
サイディングの一部が破損したとき、多くの人がこういった疑問をもつでしょう。
この記事では、サイディングの一部張替えについて下記の情報を解説しています。
- サイディングの一部張替えにかかる費用相場
- サイディングの一部張替えで修復可能な症状
- サイディングの全体張替えが必要な症状
- サイディングの全体張替えにかかる費用相場
- 一部張替えにかかる費用をおさえるコツ
- サイディングの一部張替えはDIYでも可能
- サイディングの張替え以外の補修方法
- サイディングの一部張替えをする際に気をつけるポイント
- サイディングの張替えの施工事例
費用をおさえてサイディングを補修したい人は、ぜひ参考にしてください。
サイディングの一部張替えにかかる費用相場
サイディングの一部張替えにかかる施工費は10~20万円です。
施工費のほかに、サイディング代がかかります。
2階部分の張替えであれば、足場代(10万円〜)もかかるでしょう。
サイディングには、下記の4種類があります。
- 窯業系サイディング
- 木質系サイディング
- 金属系サイディング
- 樹脂系サイディング
それぞれの価格相場をご紹介します。
窯業系サイディング
日本の住宅の70%で使用されている人気のサイディングです。
デザイン性に優れています。
価格は1平方メートルあたり5,000円以上となります。
木質系サイディング
天然の木を加工・塗装して作られているサイディングです。
あたたかみがあるデザインが特徴です。
価格は1平方メートルあたり6,000円以上となります。
金属系サイディング
素材が金属のため、板金工事ができる業者のみ施工ができます。
非常に軽量で耐震性に優れています。
価格は1平方メートルあたり4,000円以上となります。
樹脂系サイディング
耐久性に優れた塩化ビニル樹脂製のサイディングです。
日本ではほとんど普及していないため、取り扱っている業者は少ないでしょう。
価格は1平方メートルあたり9,000円以上となります。
サイディングの一部張替えで補修可能な症状
サイディングを張替えたいと思うのは、外壁が古くなったり、破損したりしたときです。
一部分だけの張替えは、すべての症状に対応するわけではありません。
しかし、クラッキングの場合、症状がひどくなければ一部張替えで対応することができます。
サイディングや部品が壊れてなくなってしまっているようであれば、全張替えするのがいいでしょう。
また、反り・浮き、欠け、剥がれなどのケースは、程度を見て一部補修するという方法を取ることもできます。
素人目では判断しにくいので、一度業者に検査を依頼し、補修や張替えなどの方法について検討してもらいましょう。
サイディングの全体張替えが必要な症状
一部張替えや補修では対応できない症状には、以下の4つがあります。
- ボロボロ剥がれ落ちる
- 押すと動く
- 押すとふかふかと柔らかい感触がする
- 反っている
ボロボロ剥がれてきたり、押すと動く、ふかふかとした感触がするという場合は、全体の張替えをするようにしましょう。
サイディングだけではなく、傷みが内部まで広がっている可能性があるからです。
最悪のケースだと、雨漏りや腐食につながる恐れがあります。
サイディングが反っていて、つなぎ目とつなぎ目の間が浮いている状態も、張り替えがおすすめです。
サイディングの全体張替えにかかる費用相場
既存のサイディングが下記の状態の場合、一部張替えではなく全体張替えになる可能性があります。
- 建物が老朽化している(築30年以上)
- 広範囲に損傷がある
サイディング全体を張替える費用は下記のようになります。
- 張り替え:180万円~
- 重ね張り(カバー工法):150万円~
※外壁が100平方メートルの場合(商品代、施工費を含む)
費用はサイディングの種類によって異なります。
一部張替えにかかる費用をおさえるコツ
サイディングの張替え費用をおさえるコツを2つご紹介します。
火災保険を利用する
台風などの自然災害によってサイディングが損傷した場合、張替え費用は火災保険でまかなえる可能性があります。
加入している火災保険の適用条件を確認してみましょう。
複数の業者から相見積もりをとる
複数の業者から見積もりをとることで、適正な張替え費用がわかります。
また業者と価格の交渉をするときも、他社の見積りが役に立つでしょう。
サイディングの一部張替えはDIYでも可能
サイディングの一部分だけの張替えであれば、DIYでも対応できます。
窯業系サイディングを例に取ると、くぎ留め工法も金具留め工法も、既存のシーリングや釘を取り除いてサイディングを外し、新しいものに取り替えるだけです。
注意点は、特に異常がないほかのサイディングを傷つけないように配慮することです。
一見簡単そうですし、実際にできないわけではありません。
しかしデメリットがあることも覚えておきましょう。
もし上手にできなかったら、せっかく張替えても、症状を改善できなかったり、逆に雨漏りや躯体の腐食の原因になったりする可能性があるのです。
また、作業箇所が高所になる場合は危険が伴うため、素人だけで行うのは控えましょう。
よって、サイディングの張替えはDIYでも可能ですが、自分でするのは補修程度に留め、できる限り業者や職人へ依頼するをのおすすめします。
サイディングの張替え以外の補修方法
塗装の剥げやひび割れなどがひどくない場合は、張替え以外に塗装や補修でメンテナンスができます。
クラッキングの深さが浅かったり、塗料がちょっとだけ剥げてしまっている場合は、塗装だけでも対応可能です。
塗り直しに使う塗料は既存の塗料との相性を見て、決めるようにしましょう。
もしくは、補修専用の塗料というものも売っています。
シーリング部分はシーリングとプライマーを取り出し、目地をきれいにしてマスキングテープを貼り、プライマー、シーリングを補充します。
しっかり乾燥させるのが大事なので、晴天の日に行うのが鉄則です。
経年による反りが出ている場合は、増し打ち法という、サイディングを留めるねじの数を増やす方法を試すといいでしょう。
サイディングの張替え以外で補修した施工事例
サイディング外壁のシーリング剥がしと充填の施工事例です。
既存のシーリングは一般的なカッターで取り除き、目地の両端にマスキングテープを貼ります。
そこへシーリング剤を充填し、ヘラで平らにして乾燥したら完成です。
乾燥には、1〜3日ほどかかります。
サイディングの一部張替えをする際に気をつけるポイント
サイディングの一部張替えで失敗しないために、気をつけるポイントを2つご紹介します。
サイディングの破損は早めに修理する
破損部分を修理せずにそのままにしておくと、破損部分が広がり、雨漏りや建物自体が損傷する恐れがあります。
以下の症状が出た場合は、早めに業者に修繕してもらいましょう。
- ひび割れ
- はがれ
- サイディングの浮き
- チョーキング(触ると手に白い粉がつく)
早めに修理することで、コストを最小限に抑えることができます。
張り替えた部分が目立つ可能性がある
築年数が経過した建物のサイディングの場合、すでに商品が生産終了となっていることがあります。
似たような柄のサイディングで張替えても、交換した箇所が目立つおそれがあるでしょう。
自然な仕上がりを求める場合は、一部分ではなく面で張替えることをおすすめです。
サイディングの一面張替えの施工事例
チョーキング(触ると白い粉がつく症状)と膨れを起こしていた東面の外壁を張替えし、屋根もの含めて全面を塗装した施工事例です。
窯業系サイディングは熱を溜め込みやすく、塗膜が膨れを起こしやすいこと、梅雨時期に塗装したことなどが膨れを起こした原因と考えられます。
サイディングの張替え工事と、外壁、屋根の同時塗装で約3週間かかりました。
工事にかかった費用は、トータルで110〜130万円です。
まとめ:サイディングの一部張替えは早めの補修で費用を抑えられる
サイディングは雨風から建物を守る大事な役目があります。
一部分だけが損傷したとき、直さずに放置していると損傷が広がって建物自体が劣化するおそれがあります。
サイディングが破損した場合は、速やかに業者に見てもらってください。
早めの対応で費用を抑えて補修ができるでしょう。